2004年09月14日

<サッカー箇条書記>国体女子3位決定戦・決勝 まとめ

※3決・決勝のリアルタイム版はこちら

<3位決定戦=35分ハーフ、延長10分ハーフ>

代表DF大部(宮城)岡山、3位!


岡山2v1宮城
得点)後1宮間(岡) 後12遠原(宮) 延前5宮間(岡)

・実質的には、現在L2・首位の湯郷対L1・5位YKKの対決。アテネ五輪代表では、宮城からDF大部が出場。また、岡山GK福元は同バックアップメンバー。
・前半は球を支配していたのは宮城が多めだったが、有効に攻められていたのはどちらかと言うと岡山。#8FW中川の速さがうまく生きていたように感じた。また、中盤でうまく球を前線に繋げる#11MF宮間の存在もよかった。
・宮城は3-5-2でスタートしたが、前半は球を奪っても押し上げが少なくて前線で枚数が足りず、攻撃が単調になっていた。また、DF同士やGKとの連携が悪くて、度々ミスからピンチを招いていた。

・後半開始早々、宮間の直接FKが決まり岡山が先制。Vゴールも決めた宮間はどちらの得点も中距離のシュートで、見た感じかなりパンチが効いてたな。女子の観戦数はあまり多くないが、シュート力ではかなり上のクラスに位置するのでは?
・で、調べてみると、実は2003米W杯のメンバーだった・・・どおりで聞いたことがあるわけで。しかもまだ19。足元もあるし、次の五輪やW杯時には中心メンバーとして活躍してるかも。しかし、まだまだ女子については不勉強ですわ。
・後半は4-4-2にシステムチェンジした宮城が、両SBのいいフォローもあって厚い攻めで終始攻勢に転じていた。12分に同点弾を叩き込んだときも、右サイドから攻め込み、人数をかけてエリア内へ侵入、混戦からのゴール。その後も何度か人数をかけた攻撃を見せたが、得点できなかったが痛かった。後半は風下にたったのもその威力を落とすことになってしまったかも。

・延長にもつれ込んだ試合は、結局宮間のスーパーミドル弾で決着。20〜25mはあったように見えた。ナイスゴール。
・最後のほうは、暑さもあって両者ともプレスがかからず。午前中とはいえ、まだ暑いこの時期にやるのはいかがなものかと。国体は秋にもやると言うのに。



<決勝=35分ハーフ、延長10分ハーフ>

埼玉優勝!みんなで万歳!


埼玉2v1兵庫
得点)前4柳田(兵) 後11安藤(埼) 延後6若林(埼)

・こちらも実質的には、現在L1・首位のさいたま対L1・3位TASAKIの対決。アテネ五輪代表では、埼玉からGK山郷・MF安藤、兵庫からDF磯崎・MF川上・MF山本・FW柳田が出場。なお、代表FWの兵庫・大谷は、準決勝でGKと交錯して負傷した影響で、車椅子でベンチ入り。<写真を見返したら、どうも左の足首を負傷してた様子
・11時前開始のこの試合も気温32度と炎熱猛暑での開催。女子はホント過酷な環境下での試合が多いような。それでいて、試合時間とかピッチの広さなどは男子と同条件でしょう。尊敬しますわ。
・3決時よりやや風が強まった感じ。前半風上を取ったのは兵庫。
・兵庫は、序盤から高い位置から激しいプレッシングで球を奪い、サイドを走らせて、その間に中に人数かけてなだれ込む、というシーンを何度も作っていて、前半は埼玉を圧倒。4分には左サイド#6佐野のクロスからチャンスを作り、最後は大谷に代わってFWを務める#10柳田が決めて先制。ちなみに、この失点は埼玉は今大会初めての被弾。
・左の佐野、右の#14土橋の上がりが結構いいように感じた。埼玉の3バックの裏をガンガンついては、中でFWが待っていたり、或いは#7山本や#8川上の飛び出しを引き出していた。
・ただ、ラストパスの精度が全体的にいまいちでフィニッシュが決まらず。また、山本と川上に計3本あったGKと1対1の局面をいずれもはずしたのが後々響いた。GK山郷はさすがの反応を見せていたしね。
・Lリーグ上位同士の対決だけあって、動きは激しくゲーム展開も速くてかなり見ごたえがあった。

・後半は風上に立ったことと、前半飛ばした兵庫にガス欠傾向が見えプレスが鈍ってきたことがあって、一転埼玉が攻勢に。
・ここで兵庫がズルズル下がっていってしまい、ボランチやサイドが最終ラインに吸収されるようになった。すると、その前のスペースを使えるようになった埼玉が#10安藤を中心になだれこんでいく。この時間帯、なぜかセカンドボールもことごとく埼玉の前に転がるし。
・後半11分に安藤がCKから頭で決めて同点。その後もずっと押していくが最後のところが崩せない。そこまで一人で何とかできるタレントはいなかった様子。

・延長に入ってからも、兵庫の下がりすぎな傾向はあまり修正されてなく、埼玉が押し続ける。最後は#14若林がミドル弾を決めて優勝のVゴール!
・試合後、準決勝で退席となりベンチに入れなかった田口監督(元浦和DF)が飛び出してきて、「お前たち、よくやったなー!一番だぞ!」と出迎え、埼玉応援団とともに万歳三唱。地元開催ということもあって、埼玉への応援はやはり大きかった。ただ、町内会関係の動員がメインだったので、レッズっぽい応援は一切なかったが。



・その他諸々。ていうか、国体そのものに対する疑問とかそういうやつ。
・前記同様、開催地越谷市内の各町内会に応援する都道府県が割り当てられていたようで、昨日などは(配っていた)うちわをくれと言ったら、町内会の名簿に名前を書かされた・・・
・自分の県じゃないのによくあんなに熱く応援できるなーと思ったが、どうも各チームとも越谷市内の公民館を宿泊所としていてそれで地元がお世話をしていたからかなと。ちなみに、その公民館の割り振りは国体のパンフレットに明記されてたりする。川上、夜這いされなかったか・・?

・地元小学生も授業をさぼっての一環として多数動員されていたが、決勝戦で延長に入る直前にぞろぞろ帰っていったのがどうにも納得いかない。ここからが一番熱い部分で、たぶん最後まで見たかった子もいただろうしね。それに、これだけ熱い試合をやっている選手に対しても失礼じゃないかな?
・確かに2試合とも延長で予想以上に伸びてしまって、午後の授業に響くってのもあるんだろうが、そこまでして帰さなきゃいけないものなのかな?なんかスポーツ観戦を軽視しているような対応で腹が立つ。いったい何のために連れてきたんだろう?

・試合はどちらも熱い内容で、見ていて実に楽しかった。やはり出てる選手が国内最高峰に位置する人達によるものだし。ただ、それに対して観客席のうそ臭い盛り上がりがすごく鼻についた。
・公式記録上、2〜3千人の観衆が入ったことになっていて、実際その通りだけど、その8割くらいは地元のおばちゃんおじちゃんの動員。
・なんていうのかな、普段サッカー観戦する所で感じるような熱い思い入れってのがそこまで含まれてはいないから、スタンドから発する熱気を感じなかったんだよね。
・どっから見つけてきたのか、いきなりアバンテダンスが始まったり、「戦え俺の東京」浦和の「大脱走」のメロディで歌われたり、隣で見ててある意味楽しませてもらった。

・だいたい、決勝が平日の午前って・・・アテネの代表選手たちを呼んできてるのに、これで盛り上げろってのが難しいわ。せめて土日にメインイベントを持ってくるくらいのスケジュール調整ってのはできないんだろうか?
・国民に広くスポーツをナンタラカンタラと言っている割には、そういう配慮って為されてないよね、国体は。
・初めて国体を観に行ったけど、こういう周囲の状況を見ると、よく聞く話だが国体のために無理やりでかいスタジアムなんか作っちゃって後でどう維持するんだよ!という現状がよく分かった。箱さえ作れればなんでもOKなのかいな、と。


・最後はすごく文句ばかりのレポートでしたが、試合そのものはほんとによかった。各チームの皆さんにはホントお疲れ様と言いたいです。



(9/15 追記)
『なでしこ効果で国体女子サッカーに立ち見』(日刊)

おいおい、都合のいいところだけかいつまんで記事にするのもいい加減にしろよ!

確かに2500人くらいは入っていたように見えたし、オレがアップした写真でも分かるように、立ち見も出ていた。この辺は間違ってない。
だがな、オレも数えてはないけどさ、パッと見で観客の8割くらいは地元町内会とか小学校とかから動員された奴らだったぞ。別に自発的に越谷まで訪れてきたような人間には見えなかったな。
町内会の幹部らしき人間の胸には、「○○地区町内会応援団長」ってな感じの名札がつけられてたしな。
小学生は、上にも書いたように多分タイムアップってことで、試合終了を待たずに帰っちゃうし。

その記事を書いた記者は、あの現場を見て「なでしこ効果」と本当に思ったのか?
「女子代表大健闘」→「人気急騰」→「国体なのに観衆2500人」→「とりあえず『なでしこ効果』とでも書いておくか」といった感じじゃないの?
マジメに報道するつもりがあるんだったら、そういうところをちゃんと書こうよ・・・
posted by けい@かながわ2信 at 21:42| 曇り| Comment(6) | TrackBack(0) | サッカー箇条書記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
どもー、サポティスタから飛んできましたm(_ _)m

で、国体の開催時期ですが、Lリーグのパンフによると
2001年の宮城国体までは10月開催で、2002年の高知国体から
9月開催に変更されてますね。このときに参加チーム数が
12から16に拡大されてます。私の記憶が確かなら、国体の
経費を削減するために夏季大会への移籍を強要されたのでは
ないかと。特に高知のときは橋本知事が「うちは貧乏だから
金なんてかけないぞゴラァ」とか言ってたからなぁ。

夏季大会に比べ、秋季大会の実施競技が多すぎるので(宿泊
施設等のことを考えると参加者数で均等になるのが理想)
サッカーの秋季大会復帰は絶望的でしょう。

でまぁ、学徒動員とかは高校総体なんかでも多かれ少なかれ
やってることだしねぇ……多少アレでも閑古鳥が鳴いてるよりは
マシなのでは。「箱さえ作れば」と言うのも、国体が無ければ
山形も甲府も水戸(ここは国体ではなく、高校総体だが)も
箱自体が整備されなかったわけで。山形なんて母体は
山形県の国体代表チームだものな。地方における国体の
影響力は無視出来んのです。

国体(高校総体もですが)の問題点は、ああいった採算度外視な
運営をすることで、「スポーツで金を儲ける」という健全な
精神が養われないことではないかと。
Posted by masuda at 2004年09月16日 16:34
こんばんは〜(夜に書いてるので)。
ワタクシも国体にいってきた一人であります。1回戦から決勝まで地元で行われていることをいいことに殆どの試合を見ましたが、いい試合ばかりで満足しました。

ただ炎天下で4日連続の試合に不安を覚えずにいられないわけですよ。昨年は女子W杯があったから国体が終われば休養期間があったのですが、今年は1週間のインターバルをおかずにLが再開されるのだから選手の体力もつんだろか、そして高いパフォーマンスを見せる状況に持っていけるか、と。

残念ながら次回以降の国体の日程はもう決まってるようですな。

普段からレイナスの応援に行っている人の中の多くは平日に決勝が行われてたためにこの歓喜が味わえなかったそうで。なんともはや。兵庫×埼玉の「極上の一戦」が平日の昼間、酷暑の中、でやるのはもったいない限りであります。

国体の会場でよく聞こえてきたのは、
「サッカーってルールがわからないのよね〜、ゴールに入れればいいのはわかるけど」。
う〜む、ここから女子サッカーを広げるのは困難に違いないな!と思った次第です。




Posted by time for brunch at 2004年09月16日 22:44
>masudaさん

ご来訪・コメント、ありがとうございます。
国体についての基本的な情報を書き込んで頂き、管理人の不勉強ぶりが顕わになってしまいました(苦笑)
いろいろご教示頂きありがとうございました。

サッカーがこのクソ熱い時期に行われていたのには、そういうわけがあったんですね。
確かにそういう経緯ですと、再度秋へ移るのは難しいようですね・・

それと地方における国体の影響力というのは、私が想像する以上にあるようですね。
サイト名でご想像できるかと思いますが、私は生粋の神奈川県人なもので、そういう影響力の強さは正直ここでは感じられないのですよ。例えば地方に旅しに行くと、道の作り方なんかはこちらとは全然違ってて驚いたり。
別に都会だから云々ってわけではなくて、全くそういう地方には住んだことがないので、実感としてないんですよね。

閑古鳥が鳴く中競技を行うのはやはり寂しいと思います。
ただ、国体という全国的なイベントをもってしてスポーツの普及を意図するのであれば、やはり一般人がその大会に触れることが出来る機会を少しでも多くしなければいけないと思います。
その場合、一番簡単なのは決勝などの一番盛り上がる所を週末に持ってきて人を集めやすくすることだと思います。
だから、人気の代表選手を出場させていても、一番の山場が火曜日の午前中っていうのは、やっぱり疑問です。
一般客の動員が見込めない分、地元から強制招集で頭数を揃えるってのは、なんか本末転倒なんじゃないかと思った次第です。

で、頭数を揃えるなら揃えるでちゃんとやればいいのに、小学生は途中で帰ってしまうし・・ホント体裁だけ整えばいいのかな?と呆れてたんですね。

初めて国体に行ったわけですが、「国民体育大会」という仰々しい名前の割には、そういうあり方でいいのだろうかという疑問を抱きながら帰ってきたのでした。
Posted by けい at 2004年09月17日 17:41
>time for brunchさん

初めまして、ご来訪ありがとうございます。

初日からしらこばとへ通われていたのですね。私は月・火のみでした。
私は3試合しか見てませんでしたが、time for brunchさん同様試合には満足して帰った口です。

連日30度の炎天下で4日連続して試合とは、いくら35分ハーフといっても過酷ですよね。
考えてみれば、この前には五輪もあったし、選手達にとっては相当消耗するスケジュールなんですよね。
女子の場合はプロじゃないからサッカーだけやっているわけにはいかないでしょう。コンディションの調整も男子以上に大変なんではないでしょうかね。
代表の活躍でせっかく女子サッカーが盛り上がるきっかけが出来たのに、低パフォーマンスで観客を失望させてしまっては先行きが暗いですね。再開後のLには注目です。

やはり、極上の一戦が平日の昼ではあんまりですよね。
レイナスのサポさんの忸怩たる思いやいかに。
劇的な逆転Vゴールだっただけに、後でその報を聞いて悔しがったサポさんは多いんではないでしょうか。
そうやって本当に応援したい人が来れなくて、別にそこまで関心がある訳じゃない人たちが応援している。やっぱり矛盾してますよ。
これが週末のお昼だったら、地元のサポさんが本物の熱いサポートを繰り広げ、もっと熱い試合になってたかもしれませんね。

会場ではそんな感想も聞こえてきましたか。
でも、サッカーはその言葉通りゴールに入れればいいんで、単純だとは思うんですけどね〜
その人達にはいきなりディープな女子から始めなくても、埼玉には浦和レッズというかっこうのチームがあるからそこから始めてもらいましょう!
やはり、なんちゃって応援団だからでしょうか。
私の座った所の周りはなぜかサッカー好きの人が多かったみたいで、決勝戦などはその人達が話がいい解説になりましたよ。(どうもレイナスサポだったみたいです)
帰り道、近所のおばさんらしき人たちが川上だけは認識していたような話をしてたので、やっぱりマスコミが集中して取り上げた効果はあったんだと思いました(笑)
Posted by けい at 2004年09月17日 17:55
> それと地方における国体の影響力というのは、私が想像する以上にあるようですね。

野球場なら結構簡単に作ってくれるんですよ。松山坊ちゃんスタジアムとか岡山マスカット
スタジアムとか聞いたことあるでしょ?何やかやいって日本は野球の国で、それ以外の
競技は特別な理由がないと競技場を作ってもらえない。国体がその口実を提供してきたのが
現実ですし、ここ10年はそれにワールドカップが加わっていたわけです。

> ただ、国体という全国的なイベントをもってしてスポーツの普及を意図するのであれば、
> やはり一般人がその大会に触れることが出来る機会を少しでも多くしなければいけないと思います。

その是非は置いておいて、国体というのは一には競技する選手のため、二には開催地
(今回の場合は越谷市)の為に行うものです。だから、一番試合数の多い初戦を土日に
行う。そうすれば、初戦で敗退した県はとっとと帰って月曜からの仕事に備えられるし、
開催地としてもボランティアを集めやすい。これはサッカーに限った話ではなく、
ボートなどの団体競技でも、10月の秋季大会でも当てはまることです。決勝を午前中に
行うのも、その日のうちに地元に帰って翌日の仕事に備えられるようにという配慮ね。

サッカーを「見世物」と捕らえてしまえばけいさんやtime for brunchさんの言い分は
正しいのですが、「国体はアマチュアの祭典であり、アマチュアの試合は見世物ではない」
というのが体協の見解。確かに選手はアマチュアなので仕事に対する配慮は必要だと
思いますが、もう少しなんとかならんかなぁとは私も思います。いや、決勝も3決も
見たかった(私は土曜日のみ観戦)。

今回の国体で、「プリンスリーグや関東大学サッカーリーグで使用しうるスタジアムが
一つ増えた」のは事実なわけで、今後どのように活かしていくかは越谷市次第ですね。
箱物は作った後が肝心で、上手く活かせば新潟のようにすることも可能なのですから。

現在古河サッカー場で開催されている試合が数試合しらこばとに回ればうれしいかも
しれないと思っていたりして(笑)。
Posted by masuda at 2004年09月18日 00:35
>masudaさん
国体をよく知らなかった私にとっては、そもそも根本の発想自体からして違っていたわけですね。
競技者、そして開催地が第一ということか・・
そうなると、観戦者の視点から見ると明らかにおかしなことも、確かに辻褄があってくるんですね。
競技者とその彼らが持つ仕事との関係は、指摘されるまで思いつかなかったですわ。

他の競技についてはさっぱり分かっていないんですけど、今回私が見た女子サッカーについて言えば、あれだけ五輪代表を集めておいただけに、多くの人が見られるような機会が少なかったのは残念、というかもったいないです。

しらこばとについては、立地条件も悪くないですし、都心からも比較的近いですね。
設備そのものもJFLクラスでも十分でしょう。
今は世間も公のお金の使い方には結構シビアになってきているだろうし、逆にその辺の厳しい目が国体後のいい設備活用に繋がればいいですね。

Posted by けい at 2004年09月18日 23:55
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