<コンフェデレーション杯グループリーグ第3節>
日本2-2ブラジル
勝たないと上にはいけない日本。
その相手は何の説明もいらない強国ブラジル。
で、日本が取った対抗策は真っ向勝負。
結果はドローで残念ながら準決勝進出はならなかったが、実力差にも関わらず引きこもらずちゃんと打って出て、今の日本の何が通用して何が通用しないのかが存分に感じられた。
それだけにちょっと運が傾けば勝負の綾としては分からなかっただけに悔しいものがある。
反面、真の実力という面では世界レベルとアジアレベルでは全く異なることも痛感した。
・事前情報だとロナウジーニョら主力は温存とあったが…皆出てるじゃん!
・対する日本はギリシャ戦同様の4バック。期待通り点が取れてない玉田師匠も…出てるじゃん…orz
・しかし、試合は開始早々日本人なら誰もが驚くシーンが…
・か、加地さんが絶妙の飛び出しからキーパーと1対1、冷静に流し込んで電光石火の先制点!
・と思ったら、オフサイドかよ!ガビーン。
・ビデオで見直してもかなり微妙。旗をあげない人はあげないね。
・これで目が醒めたか、ブラジルが高いテクを生かして攻勢に。
・マークは比較的ルーズだが、自陣で奪ってからのカウンターは別次元の速さ。無駄なくテンポよく、人を次々になだれ込ませ、チャンスを量産。日本は振り切られ転ばされ、ついていけない。
・10分の先制点はその止まらないカウンターから。簡単にエリアに侵入して確実にゲット。レベルが違う…
・ブラジル人は自分がしたいプレーのイメージをきちんと無駄なく思った通りに出来る。トラップなんかみんなうまいよなあ。
・その最たるものがカカのポスト直撃シュート。後ろからの浮き球を柔らかすぎるトラップですぐシュート出来る位置において打つんだから…日本のFWではいないなあ。
・しかし、劣勢の中、俊輔が同点弾!柳沢?が粘って戻した球をスーパーミドルでたたき込む。のってくると俊輔のテクは手をつけられなくなるな。
・が、30分過ぎにまたしても速さとうまさにやられ、ロナウジーニョに勝ち越し弾…
・その後も支配され続け前半のポゼッションは64対36って…
・40分からの3分間、ブラジルがバックラインを中心に回してずっとキープ。日本も前に仕掛けて奪いたいものだが、うかつに出るとあの速攻を食らった上に絶望的な2点差をつけられるだけに自重気味。
・3分間持たれてやっと奪ったら7秒で奪い返される。極端だが、こうやってやすやすとキープ出来る個人技の高さはさすがに見てても実力差を感じさせた。
・このレベルでは通用しなかった玉田師匠が大黒様と交代。これで出場20試合連続ノーゴール。Jですら点が取れないFWはいらない。・後半もブラジルが高い支配力を生かすが、前半に比べるとどちらもペースダウンしてるような。
・途中でブラジルが選手交代をしてサブを試してたが、先発にいたサブクラスも含めて、前に上がるに連れ独力でのチャレンジが増え、コンビネーションで翻弄するようなシーンが減った。
・ロナウドやロベカル、カフーらがいないので、ブラジルのサブにとってはアピールする大会という側面も伺えるような後半。
・このまま終わりだな…と思っていた残り2分、エリア前でのFK、俊輔のキックがポスト直撃!でも…
・詰めてたのが、やはり大黒!まさか追いつくとは!
・ロスタイムにも大黒の惜しいヘディング、とやはり得点の匂いを漂わせるのはこの人だった。なんで90分間チャンスを与えないんだろう?
・そう言えば、途中から元祖ノーゴール師匠も出てた、らしいが・・・さて、どこにいたのだろう?
・もしかしてというシーンを期待させながら、試合終了の笛…無念!
・日本が真っ向勝負できた分、ブラジルとの実力差は浮き彫りに。
・高いテクはもちろん、それをベースに次のプレーにて誰がどこにいてどんな球を欲していてそれを理解した上でイメージ通り繋げられる。そのサイクルがしっかりしてるから無駄な手数がない。
・日本はその点やはり時間がかかってしまう。ちょっとした時間の差だが世界では致命的な差になる。
・でも、日本がそのレベルにあるはずがないので、何に差があるか実感できたことがよかったんじゃないか。
・反対に、日本もスペースが与えられれば速いテンポで回せることもこの試合では見られていた。
・その中で、ヒデのボランチは、倒されない強さと元々持っているパスセンスによりこのチームの軸としてはずせなくなった。安心して預けられる。
・それと、加地の急成長はやはり特筆すべき。上がるタイミング、仕掛ける意識の向上。自信を持ってプレーしてることでさらなる自信を得てる感じ。守備能力がアップすればポジションは安泰だろうな。
・課題はやはり決定力とFWの能力。前線にて相手に恐怖感を与えるFWが少なすぎる。今計算できるのはシュート精度とポジショニングに優れている大黒くらい。
・ブラジル戦であれ以上得点できなかったのはしかたないにしても、得失点差を考えるとギリシャ戦ではずしまくったつけがきてしまった。
・FW陣、かなりメンバー攻勢を考えないと。その時その時で点を取れない奴はいらない。だって、FWはゴールすることが最大の仕事なんだし、守備で云々というのは負け犬の遠吠えだ。
・それから、大会を通して日本がこれが自分たちの戦い方だというのを初戦からできる準備ができてないといけない。メキシコ戦とブラジル戦では別チームだもの。
・アジア予選からそれが積み重なっておらず、未だにでたとこ勝負になってる。
・次の東アジア選手権でもベースがぐらつくようだと怖いな。
・もっとも、就任して約3年という時間を与えられてきたにもかかわらず、そういうチームとしてのベクトルが未だに定められないというのは監督として適性がないということ。だけど、コンフェデでギャンブルが成功してしまった分、これで来年はこのブラジル人が背負う他なくなった。残念だ。